東日本大震災から11年以上が経過しました。この11年の間に避難所から仮設住宅、災害公営住宅や民間借り上げ住宅、自己再建住宅などへと生活環境が変化すれば、抱えているニーズも変化するのは当たり前のことです。私もこれまで多くの避難者の方と接して、震災当初は衣食住の問題が主でしたが、それが仮設住宅内での人間関係や地元住民との連携、そして現在では災害公営住宅内での人間関係や生きがいを感じる機会の不足とコロナ禍による活動機会の減少など実に多様なニーズを抱えていることを実感しています。 話は変わりますが、ここでなぜ自分で法人を立ち上げたのかの説明をさせてください。 本法人では行政からの支援の網の目にかからず、それ以外の社会資源からの網の目にも漏れた個人や団体に対して(そんなに網の目が緩いのかと思うかもしれませんが、実際に何十年も使用した網ぐらい目は緩いです)、少しでも役に立ちたいという気持ちがありますし、それ以外にも支援を必要とする個人や団体に対して、真に寄り添った支援をしていきます。 具体的には、まずは身近なところで避難者支援を実施します。本法人はまだ極めて小さな法人ですので、いきなり多くのことは出来ないので、福島県二本松市内の災害公営住宅や民間借り上げ住宅、自己再建住宅の方などが気軽に集まり、交流出来るような事業を行っています。いつまでもその人らしく頭も体も元気で、生きがいをもちながら生活をおくることが出来るように支援していきます。 また福祉のすそ野を広げるために学生のうちに福祉について関心をもってもらえるように中学校や高校で「ボランティアとはなんぞや」「地域福祉ってどんなことだろう」「フードロス削減のために今すぐに出来ること」などのテーマで出前講座を行っています。そして座学だけではなく、高校生や大学生へのボランティア活動の実践の場を提供しています。2022年現在、新型コロナウイルスの影響で高校生向けのボランティア活動は中止していますが、大学生には年間を通して、いつでもボランティア活動が出来るような体制の構築を施設と連携を取りながら進めています。学生がボランティア活動を経験することによって、自分と同年代だったり異世代の他者に対しての思いやりの気持ちや、視点を変えて他者の立場になって考えることが出来る福祉の育成に繋がると信じています。 また団塊の世代が65歳を迎え、名称的には高齢者の仲間入りをする2025年問題が取りざたされて久しいです。そうなると高齢者として支えられる側が多く、支える若年齢層側が少ない時代がやってくることになります。しかし今の65歳の方々は皆様お若いですし、自分の趣味の活動や地域の活動に取り組まれている方が多数いらっしゃいます。そのように趣味の時間や生きがいをもっていつまでも健康でいれる自助の取り組みをしっかりしていただきながら、時には支える側に回ってもらい地域や他者のために役立ててもらえるような互助の取り組みの動きにも関わっていきたいと考えています。 そして将来的には本法人を困った人に寄り添った事業ができるような団体にしていき、とりあえず困った時には「ちろる」に相談したらなんとかなると思われたいです。もちろん、本法人だけでなんとかなることはないかもしれませんが、行政や地域の資源を有効活用しながら、例え既存のサービスではカバーできないような問題であっても、住民資源との助け合いでカバー出来るような、住民との距離の近い団体にしていきたいと思います。 |
一般社団法人ちろるでは、学生のボランティア活動の推進をしています。
長期期間の休みや放課後を利用して、二本松市にある高齢者施設や障がい者施設、子育て支援施設などでボランティア活動をしています。
活動を通して様々な人に出会い、思いやりの気持ちや、人への優しさを育み、将来への夢やきっかけの一つになれればと考えております。
一般社団法人ちろるでは、東日本大震災で被災された方を対象に、居場所づくりや横のつながりの強化、そして孤立防止のため、毎月男の料理教室、大人食堂、ちろるんるん♪を開催しています。他にも、復興住宅(自治会)でのイベント支援や、個別支援を行っております。
一般社団法人ちろるでは、地域のサロンやイベントなどで介護予防や、認知症予防の為のレクリエーション依頼も受け付けております。少し体を動かしたり、皆で一緒に沢山笑うことが、予防につながると考えております。
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福島県安達郡大玉村大山字柿崎100-7
TEL 080-5226-0015